<南画とは>
南画は、中国唐時代の王朝に仕えた詩人王維が、机辺の水と墨で詩意を画に表したのが始まりであります。
後に職業画家が絵の具による写実的な画風を北画とし、水墨を主体とした精神の画を南画と称しました。
現今の中国においては、この伝統を国画として絵画芸術の中心にしています。
日本に水墨画が伝来したのは、室町時代の禅僧達が中国に留学し禅画として持ち帰ってきましたが、南画「文人画」が到来したのは、德川期長崎の黄檗寺院に住持していた福州の僧逸然(いつねん)が隠元禅師を日本に迎え、併せて明大文化の最たる南画を初めて日本に定着させたのです。